皆さんは野外科学という企業をご存じですか?企業HPには「弊社は『環境を調べる』会社です」と記載されており、環境「調査」 と「分析」を一体で行う、札幌の先駆的な会社です。 事業そのものが社会や顧客の安全‧安心、環境保全に直結する、いわば事業自体がSDGsに貢献する会社である、野外科学への取材をしてきましたので報告します!
「これからは環境の時代だ」創業者が語った一言
野外科学が創業されたのは1971年(昭和46年)です。創業者が地質系エンジニアだったことから、当時は地質調査を主な事業としていました。一方で、環境を統括する環境省が発足した年だったということもあり、創業者が「これからは環境の時代だ。」 と将来を見据え、環境調査分析事業も同時にスタートさせた、という経緯があります。
野外科学では、他の会社にはない自社の【強み】を出すために、調査と分析一体で環境諸課題に迅速に対応できる体制を構築しています。依頼を受ける→調査する場所に向かう→調査又はサンプルを採取する→サンプルを会社に持ち帰り分析する・データ解析する→依頼人に報告する、という流れで、自社で調査と分析の両方を行うことにより、原因の追究や解決への迅速かつ的確なアドバイスが可能となっています。
今起きている環境問題と野外科学の課題をどう解決していくか
今、野外科学では、半導体や電子部品製造等で使用される有害物質「PFAS」の分析や洋上風力施設から発生する水中音調査などのGX関連産業に関わる環境問題に目を向けています。近年、このような問題が世界から注目されていることもあり、関連設備への投資やISO9001品質MS(教育訓練の実施)を積極的に行っています。
一方、野外科学ではいくつかの課題も抱えています。そのひとつが人手不足です。従業員は現在の業務が忙しく新たな業務にまで手が回らず、また、新入社員が集まらないこともあり、新たな環境問題に取り組むことが難しいとのことです。さらに、社員一人を育てるのに5年かかるともお話されていました。
人材確保に向けて、最近はSNSやHPでの情報発信に力を入れているとのことでした。その一環で、SDGsの取り組みを企業ブランディングにつなげ、若手社員の採用につなげていきたいとのお話もいただきました。
国際貢献も含め1人から10人、100人・・に関心の輪を広げていく
めざましい経済発展を遂げた日本ですが、その一方で公害問題が深刻化し、長い時間をかけてこの問題を解決してきた経験を有しています。創業者は同じことが他国でも起こるだろうと考えました。環境にも配慮しながら発展を遂げてもらいたいという想いから33年前、所縁のあるネパールに現地法人を設立、現在はベトナムにも法人を設立し、現地に社員を派遣したり、実習生を日本に呼ぶなど環境技術の普及に取り組んでいます。
「発展途上の国では経済最優先、環境は後回しになりがちです。環境問題を幾つも解決してきた日本の知恵を使って持続可能な開発を手助けしたい、そのためには1人では何もできない、10人、100人と増やしていくことで、【交友の輪が大きな力Pとなり】、最終的には人類の幸福と平和 Peaceにつながっていくのでは」と社長は仰っていました。
地球の未来を考えて野外科学は開花する
野外科学は環境問題を解決する事業を行っていますが、ある問題が解決するとその仕事が減少する、なくなってしまうという企業課題があります。会社を継続させるには今の問題だけに目を向ける現状維持ではなく、PFAS分析や水中音調査など将来の環境課題を見据えた事業を新たに立ち上げていかなければなりません。そのためには次の環境課題は何かをいち早く察知できる、好奇心や向学心をもった、新しい考えや発想をもった人材を集め、育成していくことが会社の発展に必要なこと、とのことです。
取材を通して
野外科学株式会社を訪問するにあたり、初めはどのようなことを行っている会社なのかあまりわかっていませんでした。実際に話を聞いてみると、環境を徹底的に調べ、安心安全を届けるために努力している企業だということがわかりました。一般の方にはあまり知られていないかもしれませんが、他の会社からしてはなくてはならない会社だということが、取材を通じて理解することができました。
会社は常に新しく生まれ変わらなければいつかは滅んでしまいますが、新しくしようとしても何から始めればいいのか分からないのが難しいところです。野外科学は会社を存続させるために新しいことに挑戦したり、外国にも環境に対する知識のある人を増やそうとしていることに感動しました。
また、野外科学は目に見えている環境課題を良くするだけではなく、他の場所にも何らかの影響はないのか等まで深く深く掘り下げます。誰も気にしなかったような、一見些細なようなことにも取り組む姿勢にも感銘を受けました。
自分は何かを始めるときにオドオドしてためらってしまうので、何事もやってみることから始まるのだと改めて考えました。 日本だけで研究していてもそれ以外の環境が分からないので、外国人との交流は必要不可欠なものです。違う場所、違う言葉、 違う環境でも環境を良くしたいという思いは変わらないので、こういった取り組みはどんどん増やしていくべきだと思いました。
この取材から、野外科学は環境課題解決及び国際貢献に力を入れることで、社会貢献をしようとしている会社だと感じました。時代の流れと環境をよく観察し対策をすることと、異国の人との交流も大切にしていくことが必要だと考えているのだとわかりました。
この記事を通して野外科学の魅力が伝わっていれば幸いです。

【札幌商工会議所付属専門学校 左から前田、八十島、石田】