学生取材しました!

「人」と「技術」をつなぐ、未来志向のIT企業

株式会社GSI情報通信業

公開:

SDGs目標

  • 9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 8. 働きがいも 経済成長も
  • 11. 住み続けられるまちづくりを
  • 13. 気候変動に具体的な対策を

 私たちは今回、札幌市に本社を構える株式会社GSIを訪問させていただきました。GSIは、ソフトウェアの受託開発やシステムエンジニアリングサービス(SES)を主軸とし、全国のクライアントに向けたIT事業を展開している注目の企業です。
 IT業界は、スマートフォンのアプリケーション、公共サービスのデジタル化、教育現場でのICT活用など、あらゆる分野で社会を支えている、私たちの生活において不可欠な存在です。また、AI(人工知能)やクラウドコンピューティング、IoT(モノのインターネット)といった先端技術は、現代社会のさまざまな課題を解決する手段として、ますます注目を集めています。災害時の情報共有、医療の遠隔診療、物流の最適化、働き方改革など、ITの力で実現可能な社会のかたちは年々広がりを見せています。こうした分野で活用される技術の背後には、多くのIT企業の努力と技術革新があり、GSIもその一翼を担っています。
 GSIの魅力は、単なるシステム開発会社にとどまらず、人材育成や働きやすい職場づくり、地域社会との連携など、多角的な視点で企業価値を高めている点にあります。創業以来、「人を大切にする企業文化」と「確かな技術力」を両立させ、着実に事業を拡大してきました。また、近年ではSDGsへの取組にも力を入れており、持続可能な社会の実現に向けて、技術を通じた社会貢献などをしています。
 今回の訪問は、今まさに将来の働き方を考え始めている私たちにとって、非常に貴重な学びの機会となりました。最先端の技術を使いこなしながら、同時に「人を育てる」「人と人とのつながりを重視する」GSIのような企業の存在は、まさにこれからの時代に求められる理想的な企業像だと感じました。GSIが、どのような理念をもって事業に取り組み、どのように人を育て、そしてどのように社会と関わっているのかを紹介していきたいと思います。

説明を受けている様子

人材育成に対する強いこだわり

 特に印象的だったのは、GSIが掲げる「人材育成」に対する強いこだわりです。GSIでは、社員の成長こそが企業の成長であると考え、そのための環境づくりに非常に力を入れています。特に、新入社員向けの研修制度は、IT未経験者や文系出身の人材であっても、安心してスキルを身につけられるような手厚い教育体制が整っています。
 研修は、ただ技術を学ぶだけの座学にとどまりません。最長4ヶ月という長期にわたる研修カリキュラムでは、プログラミングやシステム開発に関する基礎スキルに加えて、ビジネスマナーや論理的思考力、チームでのコミュニケーション力、さらにはプロジェクトマネジメントの考え方など、ITエンジニアとして必要とされる幅広い能力を総合的に学ぶことができます。まさに「社会で通用する人材」を育てるための体系的なプログラムであり、これだけの教育を新入社員に惜しみなく提供している企業は、決して多くはありません。
 実際に、現場での業務を始める際にも、疑問点や不安を抱えたまま進めることがないよう、丁寧な指導やフィードバックが行われているそうです。こうした仕組みは、新入社員が自信を持って一歩を踏み出すための大きな支えとなっています。
 また、GSIではそうして育てた人材を活用し、他企業に対するシステム開発支援も行っています。自社の利益だけでなく、IT業界の未来を見据えて人材を育成するための投資を惜しまないGSIの姿勢は、これからの時代における企業の理想像を体現しているように思いました。

講師は全員自社社員で、GSIオリジナルの研修を行います

技術と社会貢献の両立を目指す

 GSIでは主に、Webアプリケーションや業務システムの開発を中心に、企業向けのソフトウェア開発を行っています。顧客のニーズに応じてシステムを一から作り上げる「受託開発」や、クライアント先での「システムエンジニアリングサービス(SES)」を通じて、全国規模でサービスを展開しています。北海道を拠点としながらも東京をはじめとする全国の企業と取引があることから、信頼される高品質なITサービスを提供していることが伝わってきました。
 また、GSIではSDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」を中心に、企業活動を通じて社会課題の解決にも貢献しています。近年ではIoT(Internet of Things)技術を活用したシステム開発に注力しています。特に、スマートメーター(自動検針システム)によるエネルギー使用量の可視化や、遠隔監視システムの構築などの、社会インフラのデジタル化を進めています。これにより、リアルタイムでエネルギーの使用状況を把握でき、効率的なエネルギー管理が可能になります。
 特にスマートメーターの活用は、多方面でSDGsに貢献しているといえます。例えば、現地に赴くことなく検針を行えるようになったため、それまで極寒や猛暑でも検針を行っていた作業員の労働環境は大幅に向上しました。また、検針に伴う移動がなくなったことで、温室効果ガス削減にも繋がっています。技術の進化が社会全体の持続可能性を高め、より生活のしやすい未来を創造しているのだと思いました。先ほどご紹介した人材育成とも重なりますが、ただ自社の利益を追求するのではなく、「社会の中の企業」としての役割を果たす姿勢が強く感じられました。

スマートメーターの図

 一方、社内では社会貢献活動としてフードドライブ活動やエコキャップ活動も進めています。フードドライブ活動は、社内で食品の寄付を募り困窮するひとり親家庭を支援する取組ですが、実際に受け取った方から感謝の手紙が届いた際には従業員の方にも共有するなどして、一人一人の意識を高めるよう工夫しています。

社員の絆を育むことは会社を育むことに繋がる

 GSIのもう一つの魅力は、社員同士のつながりを大切にする温かな社風にあります。日々の業務だけでなく、社員同士がより深く関わり合えるような交流の機会が積極的に設けられており、その一環として定期的な懇親会や社内スポーツ活動が行われています。加えて、社員の健康維持に向けた福利厚生の強化など、多方面から働く社員の方を大切にされていることが伝わります。IT業界は効率やスピードばかりが重視されがちですが、GSIは「技術力」と「人とのつながり」の両方を大切にしており、それが顧客からの信頼につながっていると感じました。
 懇親会では、役職・部署・年齢の垣根を越えてリラックスした雰囲気の中で交流ができるため、新入社員もすぐに職場になじみやすい環境が整っています。スポーツ活動についても、ボウリングやフットサルなど、社員の趣味や体力に応じて多彩なイベントが開催されており、誰もが気軽に参加できるよう工夫されています。
 実際に、ボウリング大会やフットサルの様子を写真で見せていただいた際には、皆さんが笑顔で楽しんでいる姿がとても印象的でした。これらの活動を通して、仕事だけでは築けない人間関係の深まりやチームワークの向上が生まれており、結果として業務のスムーズな連携や職場全体の雰囲気づくりにも良い影響を与えていると感じました。このような活動は、社員一人ひとりの多様性やライフスタイルを尊重している証でもあり、働きやすい職場づくりの重要な要素となっています。
 GSIでは、日々の業務の充実はもちろんのこと、社員のプライベートや人間関係も大切にすることで、心身ともに健やかに働ける環境を実現しています。こうした取組が、社員の満足度や定着率の向上、ひいては会社全体の成長にもつながっているのだと感じました。

訪問を通しての学び

 今回のGSIへの訪問を通じて、私たちはIT業界の構造や企業の役割について多くの学びを得ることができました。技術が日々進化する現代社会において、GSIが提供しているWebアプリケーションや業務システムの開発といった業務は、企業活動の根幹を支える非常に重要な分野であることを実感しました。しかし、それ以上に印象的だったのは、GSIが「人を育て、人を大切にする」という価値観を企業文化の中心に据えているという点です。
 GSIでは、高度なIT技術を駆使しながらも、技術だけに頼るのではなく、チームワークや社員同士の信頼関係を何よりも大切にしている姿勢が強く感じられました。たとえば、新人社員に対しては、知識やスキルの習得だけでなく、人間的な成長も見据えた丁寧で温かい育成体制が整っており、一人ひとりの個性やペースに寄り添いながら、長期的な視点で育てていく姿勢に感銘を受けました。人材を「即戦力」としてではなく、「将来の仲間」として時間をかけて育てるその姿勢は、これから社会に出る私たちにとって非常に大きな学びとなりました。
 また、企業は単に利益を追求するだけでなく、社会に対して責任を果たす存在であるということも、GSIの取り組みを通じて深く理解することができました。具体的には、SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に基づく活動を中心に、IoTやスマートメーターといった最新技術の活用や、社員の健康や福祉の向上に向けた取組など、社会課題の解決にも真剣に取り組んでいる姿勢が印象的でした。技術と社会貢献の両立を目指す企業であることが伝わってきました。
 GSIへの企業訪問は、単なる社会見学の枠を超え、私たちにとって「働くとはどういうことか」「企業とは何を目指すべきか」を深く考える貴重な機会となりました。普段、教室では学べない社会の一端に触れることができたのは、今後の進路選択や将来のキャリア形成に大きな影響を与える経験だったと思います。
 これから進路や職業について考えていく中で、自分がどのような価値観を大切にし、どのような職場環境で働きたいのかを見つめ直すきっかけとなったことは間違いありません。そして、自分自身も将来、GSIのように「人を育て、人を大切にし、社会とともに成長する企業」で働けるような社会人になりたいと強く感じました。
 このような素晴らしい企業と出会えたこと、そして社員の皆さまから多くのことを学ばせていただいたことに、心から感謝しています。今回得た学びを糧に、これからも新しいことに挑戦し続け、自分の可能性を広げていきたいと思います。

取材を終えて

 GSIを訪問して、一番印象に残ったのは「人を大切にする企業文化」です。技術力だけでなく、人材育成や働きやすい環境づくりにも真剣に取り組んでいて、本当に温かい会社だと感じました。新入社員への丁寧な研修制度も魅力的で、文系出身でも安心して成長できる場があることに驚きました。将来、自分もこんなふうに一人ひとりを大切にしてくれる会社で働きたいと思いました。(須摩)
 GSIでは、最先端のIT技術を活用しながらも、人と人とのつながりを大切にしている点がとても素敵だと思いました。技術だけでなく、社員の健康や働きやすさ、地域社会への貢献にも力を入れている姿勢に感動しました。また、SDGsやIoTへの取り組みなどからも、これからの社会に必要とされる企業であることが伝わってきました。私も社会に貢献できるような仕事を目指したいです。(坂下)
 GSIの社員の皆さんが笑顔で働いている姿や、懇親会やスポーツ活動などでの交流の様子がとても印象的でした。こうした取組が、チームワークや信頼関係を深め、働きやすい職場をつくっているのだと感じました。利益だけを追い求めるのではなく、人を育て、社会とつながることを大切にしている企業に出会えたことは、自分の進路を考える上で大きなヒントになりました。(高橋)

取材にご協力いただいた堀口様(右)、佐藤様(左) 【札幌商工会議所付属専門学校 中3人左から坂下、須磨、髙橋】